ひょうたん池目次
ひょうたん池は、四国は愛媛県の西条市にある小さな池です。桜の名所として有名で「石田のひょうたん池」とも呼ばれています。
「ひょうたん」と名前が付いていますが、池の外縁はひょうたんの丸さとは ほど遠い直線部分がほとんどです。ネット上やSNSでも「全然ひょうたんじゃない!」とひょうたん池を知る皆さんの声を見つけることができます。
実際の形ですが、地図や航空写真を見てみると池の南北方向に対して中央部が若干くびれている事が確認できます。また、北端部分はひょうたんの「ヘタ」のような形になっており、もしかすると昔は本当にひょうたん形だったかもしれません。
ちなみに、ひょうたん池と名前がついている池は、全国に確認できるだけでも40箇所以上あります。北は北海道、南は宮崎県まで広い範囲に分布しており、日本国内で非常にポピュラーな名前となっています。
現在は少し離れている西条市の国安という地域が登場する民話で、西条市のホームページで実際に読むことができます。
地域住民のお散歩コースになっていそうなこのひょうたん池ですが、周辺にはたくさんの愛媛県の観光地が存在しており、特に春先の桜のシーズンなどに来られる観光客の皆さんは立ち寄ってみても面白いのではないでしょうか。
特に各地域の街並みが好きな方や、たくさん旅行をされて高速道路の景色に見慣れている旅行者の方は、観光地化されていない伊予地域の街並みを楽しむ理由にもなりそうです。
このひょうたん池の周辺も西条平野の特色である農業が盛んなエリアで、細い路地のある住宅街と農地が程よく入り混じった街並みを楽しむことができます。
周辺の観光地としては、いわゆる「お遍路」の「四国八十八ヶ所札所巡り」の中のお寺が5つ所在しています。番号の小さい順に60番札所から、横峰寺、香園寺、宝寿寺、吉祥寺、前神寺の64番札所までが所在しています。特に61番札所の香園寺は車で5分程度。裏を返せば香園寺からも車で5分程度の距離にあります。
四国八十八ヶ所札所巡りを番号順に1番から車で回っている場合は、ちょうど愛媛県のお寺が集中しているエリアの東端が64番の前神寺になります。
特に後述するように春の桜の時期は夜桜を楽しめるライトアップも実施されているようなので、一緒に訪れても良いでしょう。
宿泊施設も多数あるので、松山市まで戻らずに翌日早朝からお寺めぐりを始めるにはぴったりのエリアになっています。
他にも西条市のお隣今治市に入ったあたりに、インスタグラムでも有名な「タオル美術館」が所在しています。おそらくインスタグラムを使っている人は、名前は知らなくてもカラフルな糸巻きが壁一面に広がっている写真を見たことがあるのではないでしょうか。こちらも車で15分程度の距離にあります。
そして、自転車やバイクのツーリング好きに有名なしまなみ海道も外せないでしょう。上記タオル美術館と同じ今治市が四国側の起点になっており、しまなみ海道四国側終点の今治インターからも1時間以内です。市内に戻ると、広範囲に地下水の自噴井(掘らなくても水が湧き出ている井戸)がたくさんあることに気づくことができます。全国的には静岡県の柿田川や岐阜県の大垣市などでもこの自噴式の井戸を見ることができますね。
なんと3000本もの井戸が市内に存在しており、日本でもまれな名水の街になっています。(実際に名水百選に選出されており、また全国水効き大会でも過去2年連続で全国1位のおいしい水に選ばれた実績があるようです。)
四国山地方面の南側へ目を向けると雄大な自然を体験することもできます。西条市は四国百名山に選出される雄大な山々を擁しています。いくつか簡単に紹介をすると、伊予富士、堂ヶ森、石鎚山があります。
西条市にはmont-bellのアウトドア複合施設「モンベル アウトドアオアシス石鎚」が所在しています。上記のように自然あふれる西条市はmont-bellにも選ばれる地域となっています。
ぜひ観光で西条市に訪れた際にはひょうたん池と共に、もしくはひょうたん池に興味を持っていただけたらさまざまな西条市の魅力も合わせて体験されることをお勧めします。
西条市ひょうたん池の桜
初めに桜の名所として有名で「石田のひょうたん池」とも呼ばれていると記載いたしましたが、素朴で地元の人からも知られる桜の名所となっています。
50年以上も前に、かんがい用の池として整備されたこのひょうたん池の周りにソメイヨシノが植樹されて桜の名所となったようです。約80本にもなるソメイヨシノが植えられているようで、春には桜色に染まります。
池の周りに整備されていますが、一部は池の周りを囲む道路の外側にも植えられています。ですので、とても魅力的な桜のトンネルも楽しむことができます。
全国的にも多い川沿いに植えられた桜と違い、止水域の池の周りに植えられているため花びらが散る頃になると水面が綺麗なピンク色が広がります。
新型コロナウイルスが流行した2020年は無くなってしまったようですが、桜の季節には屋台も出るようです。(例年ですと、3月終わり頃から4月初めごろのようです)提灯なども用意され、夜桜も楽しむことができます。
こちらも提灯の灯りが水面に反射し、そして桜の花びらから光が漏れ幻想的な風景を目にすることができます。また、周辺は農地や小さな住宅街なので多くの人が詰めかけるスポットではないところも素敵な点です。
そして周辺に大きな光を出す所業施設もないため、遠くから見てもとても幻想的です。国道から2本中に入る道にあるため、市内でも知らない方も多いでしょう。ゆっくりと桜を楽しめる、人知れず楽しむことのできる数少ないスポットかも知れません。
上記のように幻想的な風景を撮影できるためカメラに自信のある方は絶対に行くべきスポットです。一面に桜が咲き誇る様子を見ることはできないですが、人が少ないため一輪一輪撮影したり、モデルの方を主役に撮影しやすい時間帯も多いのではないでしょうか。
ちなみに西条市には他にも桜スポットがあります。長い桜の道を見たい方は、西条市最大の桜スポット「武丈公園」がおすすめです。和を感じられる神社の鳥居と桜を一緒に見たい方は、「石鎚神社」がおすすめです。同じ池の桜でも、日本庭園を感じられる池との2ショットが良い方は「本谷公園」がおすすめです。
他にも西条市には各地にさくらスポット、桜並木が多数あるので、この時期に来られた方はぜひ訪れてみてください。
西条市ひょうたん池アクセス方法
最後にこのひょうたん池までのアクセス方法についてご紹介します。西条市の方はご存知かも知れませんが、ひょうたん池は中山川沿いにあります。
東予丹原ICのマクドナルドやDCMダイキのある交差点を南東方向へ、県道144号線をまっすぐ進むと中山川の橋をわたる手前で信号があります。その信号を左折し、左側の3本目の道路を左折します。並木が見える細い道ですのでどきどきするかも知れませんが、その先がひょうたん池です。
今治市方面から来られる方は、国道196号線でアクセスするのがおすすめです。196号線を南東方面に進み、ビジネスホテルやすき家がある「三津屋南交差点」を右折します。その先に、上記の東予丹原ICのマクドナルドやDCMダイキのある交差点が見えてきます。その交差点を左折すると残りは上記アクセス方法と同じ県道144号線になります。
高速道路でアクセスされる方は、松山自動車道をご利用ください。松山市、伊予市方面から来られる方は、松山自動車道「いよ小松JCT」で「今治小松自動車道(E76)」へ乗り換えて、東予丹原ICで降りてください。桜三重PAを過ぎるといくつかトンネルを通り過ぎたのちすぐになりますのでご注意ください。
香川県、四国中央市方面からアクセスの場合は「石鎚山PA」の次の同じく「いよ小松JCT」で「今治小松自動車道(E76)」へ乗り換えて、東予丹原ICで降りてください。広島県、しまなみ海道方面から来られる方は、終点の今治ICで降りてください。
今治ICを降りると国道196号線です。IC交差点で右折をしてまっすぐ進んでいただければ、上記国道196号線でのアクセス方法で記載している「三津屋南交差点」にたどり着きます。「三津屋南交差点」までの所要時間は50分程度となります。通り過ぎてしまっても次の交差点を右折すると同じ県道144号線へアクセスすることができますのでご安心ください。
西条市ひょうたん池付近の駐車場
ひょうたん池は大きな観光スポットではありませんが、地元の桜保存会が提供している無料の駐車場があります。ウェブ上には駐車場の写真や詳細な場所はありませんが、交差点を右折した先の県道149号線、ひょうたん池から道路をまたいだ向かい側に用意されているようです。
交通量はそれなりにあるので、夜間行かれる際には十分注意してください。明るい服装や、できる限り反射板や反射シールのついた衣服が良いですね。
運転手の方は夜間、駐車場に渡る、もしくは反対側へ渡る方も多そうなので特に注意しましょう。
駐車場の大きさは大きめのようで、満車になることはなさそうです。桜保存会などの地域の皆様が善意で用意してくれているので綺麗に使いたいですね。ゴミなどを駐車場、ひょうたん池とその周辺に捨てていくのは絶対にやめましょう!
また、もし万が一駐車場がいっぱい、もしくは駐車場の場所がわからなかった場合にも路駐などはやめましょう。駐車禁止の道路ではないようですが、自転車の通行帯がある道路で自転車が多く通る可能性があります。また上記のように交通量が多く、車の影から急に人が出てくると思わぬ事故につながる可能性もあります。
万が一そういった事故があると、地元のイベントなどは風当たりが強くなり最悪ライトアップなどが無くなってしまう可能性もあります。ご協力の程をよろしくお願いします。